ハイメッシュアポダイジングマスクの自作

 
望遠鏡仲間で話題になっているアポダイジングマスク(通称アポマスク)を体験してみたくて、ようやくやってみました。2000年の胎内に行く前に防虫ネットでやってみましたが、やはり解析光がバッチリ感じられてNGでした!その後、胎内でお会いした青森の木村さんから頂いてきたハイメッシュでもう一度制作をしてみました。


胎内の木村さんのアポマスクを見て勉強してきたので早速、同じ様なマスクを装着する素材をゲットしてみました。1ミリ厚ほどのエンビ板でマスクの大きさに合わせてサークルカッターで切り抜きました。

(木村さんのは1ミリほどのPPシートのようでした)エンビ版にしてしまったためにサークルカッターの刃が立たなくて何度も回転させてようやく切り抜けました。柔らかい素材のPPをおすすめします。
 


ご覧ください、このシルクのような輝き!ええっ〜と、1インチ四方に240本の超細いステンレスの糸が編み込まれているスーパーハイメッシュです。夜景を透かしてみれば、ほとんど均一に向こうが見通せます。わずかにハレーションの光のにじみが規則的に出現しますが、これをうち消すために(?)メッシュを重ねる際は45°で角度を振ります。

今回は、MT-130用に作ったのですが、自作掲示板の皆さんでは15センチ〜20センチニュートンに使用している様子。私のは13センチなので、光量の損失を少なくしたいのでマスクの開口部を70%、85%ほどにしてみました。(経験者の皆さんの間では、50%、75%がひとつの目安になっているようです)

写真(左) FL80S用のフードにあわせた口径110ミリマスク
写真(右) MT-130用のセル口径160ミリマスク

さて、観望の結果は、、、、?

まだです!!

晩夏からこの秋口にかけて惑星の良い条件の夜に当たっていないのです。

さらに、双眼装置や太陽望遠鏡など観望アイテムが多くてなかなか実験できない状態です。近日中に必ず実験してご報告したいと思います。

結果発表〜!

【初日/2000.09.26】
 この秋初めて気圧配置が西高東低の冬型になったと気象庁が発表していた。その通りで夕方から透明度の高そうな空。実際宵から夜半にかけて透き通った、素晴らしい夜だった。しかし、木星・土星が東から昇ってくる頃には星星が瞬き始める、そう風が時折強く吹き抜けるミニミニ木枯らしのような晩となってきた。早速ベランダからFL80Sで木星を見てみる.......う〜ん、、、、透明度は抜群、でもシンチレーションが最悪、1〜2分見ていてぶよぶよが収まるのが数秒という最悪のパターン。150倍程度でみて表面の縞模様がやっと2本見える程度の状態。
 5、6分ほど見た後にFL用の110ミリマスクを同心に注意しながら装着、興味津々で覗いてみる。、、、、、おっ!シンチレーションが良くなってる!。そう、すでにこのマスクの経験者に皆さんが言っているシンチレーションキャンセラーの効果を今体験できた。なるほど!.......で、木星面の模様は.......、う〜ん、ちょっと縞が良くみえるような感じ、かな?でもこのシンチレーションだから仕方ない?!あれ、あれ、れ?、網戸の20#メッシュで実験したときは無惨にも出現した四方八方のレインボー色の解析光がほとんどでない!こりゃいいぞ!!木星のとガリレオ惑星の平行列位置にうっすらと白っぽいハレーションみたいな解析光(?)が掛かっているが木星本体には影響がないように感じた。よし次行こう!

 次にMT-130で実験。
今度は13センチニュートンだ。まずは80倍程度ノーマルのままで観望、うんはっぱりFL80Sより明るい、明るい!、でもって150倍にアップ、、、、んん、ん、やっぱり今夜のシンチレーションはダメだ。まるでアメーバーのような木星面にがっかり。150倍程度でこれじゃダメだな!、、、、、、、、。でも気を取り直してアポマスクをつけてみる。FL80Sと同様にシンチレーションの向上が見られる、マスク無しでは木星の直径の1/4〜1/8位のぶよぶよが発生して縞は全然見えなかったが、マスクを付けることによってぶよぶよはかなり小さくなり(小刻みに)本体の縞模様も確認ができる程度まで改善された。木星面の色の変化は、この状態では分からない。気になる解析光は、、、、あれ、れ、れ?、ほとんど気にならないぞ!光量はわずかに低下が見られた。でも前回の網戸の20#メッシュ実験(50%+75%マスク)よりも一回り以上開口部を大きくした(70%、85%)したためか光量の損失はかなり少ない、しかも解析光がとっても少ない。この状態でシンチレーションキャンセルに関してこれだけ効果があるのだから、条件の良いときなら惑星面の観望に効果がかなり期待できるのではないかと感じた。

次回はもっと条件の良いときに実験してみます。

写真はアポマスクを鏡筒先に取り付けるための帽子(アダプター)です。工作用紙を2〜3枚木工ボンドで固着して作りました。写真は網戸(#20メッシュ)で作った最初のアポマスクです。

こちらの写真は、2回目の工作になるハイメッシュアポマスクです。紙製のアダプターの内側には鏡筒を支えるためのクッション材としてキャンプ用のマットを使用しています。銀銀ですが、鏡筒にはまってしまうので実害はないと思います。
 

これはハイメッシュアポマスクをMK-66に取り付けた様子です。これMT-130の鏡筒用に作ったのですが偶然にも、MK-66にもピッタリはまります。

やった〜、うれしい!!

 

さて、ハイメッシュ
アポスクリーンの実験第2弾は?
↓↓↓↓↓

【2回目/2000.10.12】
   この日は3時半頃に起きて南中過ぎた木星、土星を観望しました。
昨夜に引き続き、ハイメッシュアポスクリーンも交えながら、双眼装置とも組み合わ
せての観望です。

前回はMT-130用に作ったアポマスクでした(口径比の75%+80%の2重)....これがそのまま
MK-66に装着できたので(口径比にするとさらに一回り小さく(メッシュ部分)なったり
また、開口部分はわずかにカットされてしまうのですが)とりあえずやってみました。
まず単眼にて.....
木星面では、表面模様の細部でのコントラストの向上が分かりました。
シンチレーションは比較的安定していた晩でしたが、水蒸気がおおいのか透明度は今ひとつ。
単眼観望マスク無しで、SP6.4ミリで280倍程度では木星の縞が3本やっと.....
    マスクを付けると4本が概ね確認できた感じです。シンチレーションもやや向上。
双眼装置マスク無しで、SP6.4ミリで280倍程度では木星の縞が3本...時々4本.....
    マスクを付けるとやはり4本が概ね確認できた感じ、でも縞が濃くなりますね。
次に土星....
単眼観望マスク無しで、SP6.4ミリで280倍程度では光量的にバッチリでカッシーニはちょっ
    とにじむけど見える。
    マスクを付けると、気持ち表面の色が濃くなる。カッシーニの見え方は変化が分からない。
双眼装置マスク無しで、.....やっぱり立体的に見える、良い良い....でも光量的にいまいちなのは
    透明度の性(?)
    マスクを付けると、あっやっぱり色が濃くなる....でも全体の光量が低下している性かも(?)

ってなかんじでした。
自分のベランダでの観望では周りの民家や、南部の街明かりの影響で光量を落とすことが致命的です。
したがって、今回制作したアポマスクは昨年から実験している皆さんより減光率を小さく(開口面積を
大きく)してしまっていますので、その評価は同等のようには行かないと思います。しかし、この悪い
コンディションのなかでもそれなりの効果が分かりました。また、双眼装置ともなかなかの相性のよう
です。

暗い空のもとでこのマスクの効果が発揮されるのでしょうが、私のように町中観望でも効果があること
が分かったので、さらに検証を重ねてみたいと思いました。


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